電子書籍と紙の本の違い、メリット・デメリット

2019-11-29

机に向かって沢山の本を読む人

今では、蔵書の半分ほどが電子書籍(キンドル/Kindle)になっている私ですが、最初はデバイスの取っ付きにくさに中々慣れませんでした。

数年、電子書籍のデバイスを少しずつ使い続けて感じたこと、そのメリット・デメリット、紙の本との違いなどを比較したいと思い書きました。

電子書籍はどうして読みにくいのか? 紙の本に慣れ親しんだ経験が長い人ほど感じること

ページを「めくる」という手触りがなく、画一的

紙の本だと、今のページを読んで一瞬で次ページに切り替わるのではなく、今のページを咀嚼しつつ、その余韻を残したまま指先で紙のページをめくり、フェードアウトしていくように次のページを進む、という一連の動作があります。

電子書籍でもこの溝は埋めるように考えられていて、Kindleのタブレット端末では、「ページがカールするようにめくる(画面上の演出効果)」「次ページがスクロールして切り替わる」のように、一瞬で次ページに切り替わらないような工夫がされています。(もちろん瞬時に次ページに遷移もできます)

とはいえ完全に、電子書籍と紙の本の感覚は同じではありません。

私としては「手触り」というのが大事だと思っていて、良い表現が見つからないのですが、紙の本なら本によって仕上げや紙の材質が異なるため、手触りも本によって異なるのです。このどこか「有機的な」感触こそが、紙の本のもつ魅力というか、ページをめくる感触が画一的な電子書籍に身体が慣れない理由の一つだと思っています。

本を読んだ、という達成感・読後感はデジタルで得られるか

紙の本を読み終わったら「しおり」を挟み、本を傾けて「あ、この分厚さを読んだのか(これだけの情報を処理したのか)」と眺めることはあるのではないでしょうか。

こういうところも、紙の本の読後の達成感に繋がっているのではないかと思います。電子書籍だと、自分が処理した情報量の実感は手に取って感じることができません。日々ネットでニュースやブログなどを流れるように読んでいて、しっかり情報を得たような気がしない、この感覚に近い気がします。

ただ、これは電子書籍で本を沢山よみ、デジタルで本を読むという手続きを身体に染み込ませるに従って、この違和感は少なく出来ると思っています。

電子書籍では「手続き」を考えることが増える

紙の本の優れているところは、本を扱うときの操作がシンプルであることです。
「紙をめくる」「マーカーを引く」大きく分けて、この2つしかないと言えます。

一方、デジタルである電子書籍端末を見てみましょう。
「紙をめくる」は、「前後の移動であればめくる」「広範囲の移動なら、ページ番号の指定やバーの移動、検索操作をする」といったように、それぞれの操作方法を覚えなくてはなりません。この違いが、慣れるまでに違和感を感じるところだと思います。

電子書籍のメリット(利点)・デメリット

電子書籍デバイス

メリット

  • エコ
    • 書棚がいらなくなる
    • デバイス一つ持ち歩くだけで、膨大な数の蔵書を持ち歩ける
    • カバンが軽くなる
  • 買った本は、専用端末だけでなくPC・スマホ・タブレットでも読める(読んだ位置やシオリ、文章に引いた線などは共有される)
  • 同じ本を読んでいる人たちが、本の中で注目している箇所が分かる(沢山の人がマーカーを引いた箇所が分かる)
  • 個人でも出版社を通さずに本を販売できる

デメリット

  • 画面がチラつき、目が疲れやすい
  • ページからページへの大雑把な移動、見通しがしづらい(前後のページ移動は楽だが、大きく移動する場合に操作が変わる)
  • 中古がないため、紙の本のように安くならない
  • 充電しなくてはならない

紙の本のメリット(利点)・デメリット

分厚い書籍が詰め込まれた書棚

メリット

  • 馴れ親しんだ、紙の手触りがある
  • 情報の俯瞰のしやすさ
    • ざっくばらんに本を俯瞰できる
    • たくさんの本をズラリと並べて俯瞰しやすい(電子書籍だと画面や端末が複数いる)
    • 電子書籍のような「操作」を覚える必要がない
  • 物質的な所有欲が満たせる
  • 中古になれば非常に安価で買える

デメリット

  • 物理的な制約
    • スペースを取る
    • カバンが重くなる、沢山持ち歩けない
    • 処分する際は、物理的な制約に縛られる(持ち運べる量、ダンボールに入る量など)電子書籍なら画面上でゴミ箱に入れるだけ
  • 大量の本がある場合、検索性が落ちる(整理しないとダメ。電子書籍なら書籍名などのキーワードで検索できる)
  • 古い本は痛む。日焼けしたり虫害がありえる

電子書籍に身体が慣れるには時間が掛かる、一気に置き換える必要はない

デバイス選びは、小説が読みたいのか、大判の書籍が読みたいのかで変わってきます。

慣れるのに時間というか日数が掛かるので(身体に覚えさせる感じに近い)、使用頻度が高そうな形からデバイスを選び、とりあえず使ってみることから始めた方がいいです。最初から慣れなくても気にすることはありません、違和感を覚えるのが普通でしょうから。

小説なら電子ペーパータイプ。Kindle Paperwhite(or Oasis)やKoboで良い

電子ペーパータイプの良さは、画面を見たときの印象が紙に近く、画面からの発光が直接目に届かないため、スマホやタブレットに比べて、圧倒的に疲れないことです。

それにバッテリーの持ちも段違いで、数週間くらい充電なしでも大丈夫なときもあります。

デメリットとしては画面が小さいこと。そのため小説や、文字が小さくても気にならない漫画に向いています。販売されているのはA6より少し大きいくらいが主なため、大判の書籍は読むのが辛いことでしょう。

大判の書籍なら迷いなく大画面のタブレット

大判の書籍(雑誌・専門書)なら迷わず大画面のタブレット(Kindle Fire HD 10 や iPad・iPad Proなど)を買った方がよいでしょう。

重さと嵩(かさ)は上がりますし、価格は高くなります。しかし絶対というほど大画面は外せません。

10インチなら雑誌の細かな文字が、見開きでギリギリ読める程度になります。欲を言えば11インチ以上は欲しいくらいです。8インチの小さなタブレットを買って全く使わなくなった経験があるので、最初から大きな画面の端末を買っておいた方が失敗は少ないと思います。

特に40代以降の老眼が出てきた方なら、まず迷いなく大画面を選びましょう。

終わりに

一気に買い揃えるのは費用が掛かりますし、最初は使い方が分からず億劫になり、電子書籍で本を読むことに嫌気がさしてしまうかもしれません。これは私もそうでしたし、数年かけてやっと慣れてきました。

その省スペースさは素晴らしく、最小限の荷物で行きたい旅行などでは、Kindle Paperwhite を 一つバッグに入れるだけになっています。

読み手・買い手の理想としては、一方を買えば「本を利用する権利」を購入する感じになり、電子・紙の両方で読めるようになれば嬉しいですね。